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日曜日の朝はいつもの試合があると、試合が終わり帰宅したら連絡をくれるという事で 話がまとまったあたりで、お互いの分かれ道になった アパートまでの短い距離、気のせいかもしれないけど背中に戸田さんの視線を感じながら 部屋に入り、ドアに鍵をかけようと振り返りながら 勢いで二回転くらいクルクル回ってみたり 意味のない行動を取りながら 動揺している自分に、落ち着けと言い聞かせる 上着を脱いで、コーヒーを入れて、テレビをつけて、何気なく手にした携帯で かけた先は・・・ 『・・・なんかあったか?』 半分寝そうな声の、大崎君 「あさっ、あさっ、明後日の」『落ち着け・・・まず深呼吸しろ』 数回、深く深呼吸してみた 『・・・話せるようになったか?』 「明後日の日曜日に、戸田さんに誘われたっ」 『はぁ?戸田?』 電話の向こうは、眠気が醒めたのか口調がはっきりしてきた 「体育の・・・」『あぁ、あいつか』 あいつ、です さっきのやりとりを報告している間 途中『チッ』とか『ケッ』とか言いながら聞いてくれた大崎君は 話し終えた後、暫く黙っていて
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