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「あ～、大変だったよ、あれから」
終業時間になっても夕方の外回りから帰社しなかった大崎君に
『午前中は、空気読まなくてごめんね』
とメールを送っておいた
電話の方が早いから、と電話があったのは夜の10時過ぎだった
少しお酒が入っているような
疲れたような眠そうな
少し甘い話し方と甘い声
「いつも昼飯一緒に食べてるのか、とか、どういう関係だ、とか」
飲み物を飲むゴクッという音がした
「月曜日だっつーのに飲みに連れていかれて、やっと解放されたよ」
お疲れのところ電話をくれて申し訳ないんだけど
耳元に聞こえる声が、心地よくて
もっと聞いていたい気持ちになる
近くにいないのに、近くにいるような
隣にいないのに、隣にいてくれているような
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