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「わかりました。すぐに向かいます」
使っていたパソコンの電源を落として、松木さんに課長から言われたことを伝えると
あたしは、バッグと書類を持って下平商事に向かう
下平商事は電車で一本で行ける所にあり、駅からも割りと近い
オフィスビルの三階にあった
受け付け前で呼吸を整えてから、失礼のないよう気を付けて、名前を名乗り大崎君を呼び出してもらう
「佐久間が来てくれたのか!」
打ち合わせ室と思われる場所から出てきた大崎君を見つけると
なんとなく安心した
「お待たせしました、課長に頼まれた書類です・・・確認してくれますか?」
封筒から書類を出して目を通してもらう
その目は、当たり前なんだけど
すごく真剣で
でも、あたしは、そんな大崎君を見たのは、初めてだった事に気がついた
彼が仕事をしている時はあたしも仕事をしているから
気が付かなくて当然かもしれないが
仕事中の大崎君って
こんなに・・・格好良かったんだ・・・
チェックを終えた大崎君は、あたしにニッコリと微笑んだ
「完璧!すごく助かった、ありがとう」
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