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よかった・・・
あたし、役に立てたんだ
「じゃあ、私は戻ります」
「おぅっ、ありがとう!」
大崎君に頭を下げ、受付に頭を下げ出ていこうとした時
腕をつかまれた
「・・・顔色が・・・悪いな・・・」
大崎君が心配そうに、あたしの顔を覗きこんでいる
顔がっ、顔が近いっ!
「だっ・・・大丈夫ですからっ!」
受付の人が見てるっ
自分で顔が赤くなっているのが分かるくらい、顔が熱くなっていく
「おっ、今度は真っ赤になった」
大崎君がニヤニヤする
もーっ、いじわるっ
「下平の方をお待たせしてますよっ。」
「・・・本当に大丈夫か。打ち合わせ長引くから、一緒には戻れねーけど、一人で戻れるか?」
コクコク頷くと、大崎君は安心したように
あたしから腕を離した
受付にもう一度頭を下げて下平商事を出ると
赤くなった顔のまま、外に出て会社に戻った
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