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異変を感じて、神無月が目をあげる。不安そうな瞳に抱きしめてしまいそうになって、手を離す。
神無月は椅子に座り込んだ。
俺はもう完全に神無月の虜だ。
一秒ごとに確信する。
そして、それに喜びと興奮を感じている。
狂ったように動く心臓に静まれと命じながら、俺は横を向いて、髪をくしゃくしゃにしながら、悪態をついた。
何か喋れと思うけど、動揺しすぎて何も思いつかない。
もう一度、声が聞きたい。
いや、何度でも。
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