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着いたー。
時間は5分前。
こんな時間だけど、人がたくさんいる。
しかも、カップルばかりだ。
それでも、早めに出てよかった。
堂上さん来てるかな?
あそこにいるのは、堂上さんじゃないかな。
やっぱり!!
こっちに向かってきてるし―――
とりあえず、挨拶しないと!
「はっ、初めましてっ!!」
「そんな固くならないで。第一俺たち会うの、初めてじゃないでしょ。」
「はい。でも、そうとはいっても…」
「まあまあ、そんなこと言わないの。じゃあ、俺のことは、篤志って呼ぶこと。わかった?」
「えっと、それは絶対ですか?」
「うん、絶対ね。」
そっそっそっ、そんなー泣
私、男子のこと呼び捨てしたこと無いのに…
どうしよう(;´д`)
「わかった?
じゃあ、今言ってみて。」
「あ、あ、あ、あ、あ、篤志?」
「何で疑問系なの?
とりあえず、これからはずっとこれね。
じゃあ、行こっか。」
「ちょっと待ってください。今日はどこに行くんですか?メールしたのに教えてくれなかったんですけど。」
「まっ、着いたらわかるから。とりあえず付いてきて。」
「あれっ?電車乗るんじゃないんですか?」
「乗らないよ。
そんなに歩くわけじゃないから。」
うーん( ̄~ ̄;)
どこに行きたいのかも、何を考えてるのかも、わかんない。
付いてかないことには、何も始まらないよな。
よし、じゃあ行くか。
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