初デート【奈々視点】

13/13
前へ
/86ページ
次へ
「おまたせ。 じゃあ、帰ろうか。」 「ありがとうございました。」 このままでは、帰ることになっちゃう。 その前に、なんか言わないと。 もう、出口だ。 今しかタイミングはない。 「それじゃ、またね、さよなら。」 「あのっっ、実は言いたいことがあって…」 「ん?どうしたの?」 「えっと、その、実は、今日1日一緒に過ごして思ったことがあったんです。 それは、 ――――――――好きです。 一緒にいるうちに、好きになってしまいました。 だから…」 「待って。 それって、どういうこと? 俺のことが好きってことでいいの?」 「はい、もちろん。 だから、もしよかったら…」 「だとしたら、先は、俺に言わせて。 こんな俺でよかったら、付き合ってください。 よろしくお願いします。」 「こちらこそ、よろしくおねがいします。」 「よかった。 じゃあ、これからもメールしてもいいんだね。」 「もちろんです。」 「じゃあ、改めて、約束ね。 俺のことは、篤志ってよんで。 本当の俺の彼女として。」 「はい…篤志。」 「じゃあ、またメールするから。 またね。」 「うん、ばいばい。」                * 今日がついに終わった。 でも、今日はとてもいい思い出になった。 それに、篤志とも付き合うことになった。 最高の初デートになったな。
/86ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加