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えっ。頭が真っ白になった。
頭をフル稼働にさせる。
キス…されてるの?
「やめてください((ドンッ」
思いっきり突き飛ばした。
「無防備すぎるなあ。いつもそんななの?
男と2人っきりだよ。いろいろ考えないと。」
「今まで彼氏いたことないので…」
「そっかあ。
じゃあさ、俺と付き合わない?
さっき、タイプがどうのって聞こえたよ。」
「それは…違うんですぅ。」
「そんなこと、言わなくていいんだよ。
もう、決定ね。
今日から俺の彼女だから。」
「ちょっ、ちょっと待ってください。
もっといい人がいると思いますけど・・
それに、高校生だし」
「関係ないよ、年齢なんて。
とりあえず、彼女なんだから、アドレスと電話番号教えて。」
「いや、でも、ちょっと…」
「いいの。
はい、ケータイ貸して。」
「あ、はい。」
「……これでおっけーっと。
じゃあ、また今度メールするから。
またね。」
*
堂上さんは、勝手に行ってしまった。
それよりもどうしよー
メアド、取られちゃったよー
麻子と別れてから、もう30分経ってるし。
とりあえず、さっきのとこまで戻るかなあ。
私は麻子との待ち合わせ場所まで急いで戻った。
確か、ここらへんだったはず…
あっ、麻子もう来てるよ。
「待った?」
「ううん、それよりも奈々、大丈夫?
なんか、顔色悪いよ。」
「大丈夫だよ…」
「ほんとに?
あたしと一緒にいない間に、なんかあった?」
「ほんとに大丈夫だから、気にしないでね。」
「そう?
じゃあさ、次どこいこっか。」
「そうだね~。
私、ラクロス部見てみたーい」
「いいよー。行こっか。」
私たちは、話しながら移動を始めた。
それにしても、麻子は勘がいいなあ。
私が、さっきのことでまだ動揺してたの、ばれかけてたし。
でも、動揺するなって方がおかしいよね。
「・・なー、なーなーってば!」
「えっ、なに?
どうしたの?」
「ほんとに大丈夫なの、奈々。
話しかけてもずーっと、ぼーっとしてたよ。」
「うそっ。
ごめん、ちょっと、考え事してた。」
「少し、休もうか。」
「うん、ありがとう。」
麻子に相談してみようかなあ。
麻子なら、のってくれるかもしれない。
よし、決めた。
言ってみよう。
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