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「ごふっ…!ごほっ…!がふっ…!」
体の感覚が吸い取られるように消えて行く。それと同時に、意識も同じように無くなりかけていた。
『死ぬ……!このままだと…僕は…!
死ぬ……!!』
左腕は完全に方向が逆になっており、イヤな曲がり方をして、自分の体の背中に踏み潰されていた。
死。
命の灯火、朦朧とする意識の中で、霧散は奥歯に仕込んだスイッチを作動した。
カチッ…__
1時間後。通報により駆けつけた警察、救急隊に、霧散直也が見つけられる事は無かった。
この時、霧散直也17歳の頃である。
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