夜国町の王-1

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「ごふっ…!ごほっ…!がふっ…!」 体の感覚が吸い取られるように消えて行く。それと同時に、意識も同じように無くなりかけていた。 『死ぬ……!このままだと…僕は…! 死ぬ……!!』 左腕は完全に方向が逆になっており、イヤな曲がり方をして、自分の体の背中に踏み潰されていた。 死。 命の灯火、朦朧とする意識の中で、霧散は奥歯に仕込んだスイッチを作動した。 カチッ…__ 1時間後。通報により駆けつけた警察、救急隊に、霧散直也が見つけられる事は無かった。 この時、霧散直也17歳の頃である。
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