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「別れよう
じゃ、俺
これからロンドンに発つから
元気で」
そう言って
タカシは
私の次の言葉も待たないまま
大きなキャリーバックを持って
階段を降りていく
一瞬
時が止まっていた私は
ハッと意識を取り戻し
タカシの後を追う
「………っちょ!
ちょっと待ってよ!
どういうこと?!」
タカシの腕を掴み
タカシの足を止める
しかし
タカシは振り向いてくれない
「いきなり何なの?
電話やメールじゃ
そんな風じゃなかったじゃない?
ロンドンに出張も聞いてないよ!」
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