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「あらあらっ?どこを探してるのかしら?」
「お姉ちゃん!?」
「静流お姉様!?」
二人は辺りを見回し、静流を探す。
だが声はすれど姿は見えない。
「えー!?どこ?お姉ちゃん!」
「はぁ…わからないか?」
理緒は呆れ顔で、静流の居場所を指差す。
そこには、一本の木が不自然に生えていた。
「えっ?そういえば…」
草原の様な庭に小さな木が一本だけ、ぽつん。
しかもカサカサと動き、少しづつこちらに近づいている。
「うふふっ。ばれちゃいましたぁ~。」
木がくるりと反転すると幹のくり抜きに静流の顔が見えた。
「お姉ちゃん!?」
「お姉様!?」
「ウッゲフッでやす…」
思わず立った夢佐の尻の下からりったんのうめき声が聞こえ、夢佐は自分が座っていたものに気づく。
「あなた…いつからそこに?」
よくよく考えればいつの間にか外に移動していたのにも関わらず、ソファに座っている事がおかしい。
夢佐の頬はどんどん赤くなり、怒りに満ちる。
「あの…その…夢佐嬢?
わかりやすよね?これは不慮の事故でや…」
「えぇ!そうねっ!このきもリス!デルモント!!アシストモード!」
「ヒィー!!」
ドーン…ドーン…と響く夢佐の闇魔法をりったんは見苦しくものたうちまわりながら夢佐の魔法をかわして行く。
「往生際が悪い!死になさい!」
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