第1話

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「その声は!?」 「そうさ!あたいだ!」 事務所の扉が勢い良く開けられ、声の主が現れる。 赤いツインテールの髪と大きな胸がぽよんと揺れ、肩にフェレットを乗せた目つきの鋭い少女が場を仕切る。 「ちっ…無駄肉が現れたようね…」 「誰が無駄肉だ。あたいは理緒だ !フェレット。りったんを起こすぞ!アシストモード。」 「きゅー!!!」 フェレットが風のレリーフに大きなダイヤのワンドに変わり、理緒の手に握られた。 「エアーリフレッシュ!!」 理緒の魔法で唯一の浄化魔法。 事務所を新鮮で清潔な空気に変えていく。 「セナ!りったんの腰痛を…て…バロンか…」 どうやら、セナの魔法でりったんの腰痛を治し、夢希の魔法でバロンを治すつもりだったようだ。 しかし…バロンもりったんも戦闘不能状態であり、その作戦は使えない。 「万策尽きた様ですね… やはり、鍋に…」 夢佐は大きな土鍋を倉庫から持ち出すとガスコンロの上に乗せ、火を付ける。 「りったん食べたら駄目ー!!」 「バロンを食べてみろ!それこそ良い出汁が出て…極上の鍋が……うん…夢佐に一票…」 セナのバロンを見る目が変わる。 あの目は旨そうな食材を目の前にした目だ。
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