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小馬鹿にした様な笑い方で夢希の胸を見る夢佐に爆発寸前の夢希。
その場にいる誰もが二人の間に入ることが出来ない。
「なんか…話題が違う方向に行っちまったなぁ…」
「こんなもん。重くて肩が凝るだけなんだけどなぁ…」
げんなりする理緒と胸を揺らしながら、二人が喧嘩している意味がよく分からないセナ。
そんな二人の事など気にもとめず夢佐と夢希は睨み合い一戦触発の状態で火花を散らしていた。
「やめるでやす!」
「やめんか!馬鹿者ども!!」
触発状態の二人に割って入れたのは当事者のバロンとりったん。
だが、りったんの様子だけ少し違っていた。
「なっ!?」
「りったん!?」
二人は、りったんに目を奪われ身動き一つできない。
「ま…まじかよ…」
「あっちゃー…またなっちまったかぁ~。まぁ…私は嫌いじゃないけどな…」
目を丸くする理緒と仕方なさそうに笑うセナ。
皆の反応にりったんは目を泳がせ、自らの体をまさぐり出した。
胸筋?お嬢が小さく見える?
そして、このみなぎる力…
はっと我に帰り、朝のことを思い出した。
朝~
「りったんおはよう!」
「おはようでやす。」
りったんは夢希が幼少の頃遊んでいたドールハウスに住んでいる。
起きたての寝ぼけた顔をこすり、背伸びをすると、タンスの中からリミッターを取り出そうとベッドから飛び降り、タンスの引き出しをあける。
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