第30話

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 ――でもどうやって防げば……? 「誰かが来る……」 カツーン、カツーンと近づいてくる靴音が聞こえる。静かすぎる廊下に、その音は大きく響いた。 「誰!?」 廊下を曲がってくる暗い人影、それは足元がおぼつかない絵恋さんだった。 「あら……霙ちゃんと霰ちゃん、来てくれたのね」 壁伝いに歩き、こちらへ向けた目線は、焦点が合っていなかった。 「大丈夫? お姉さん!」 「……信介さん。ご両親には報告してきたわ――あっ
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