第30話

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「どちらにしろ表に出てきた以上、プライドの高いあの男なら諦めないような気がするわ……」 ブレザーの女は吐き捨てたように言うと、鋭い眼差しで辺りを見渡した。 目の前に座るセーラー服の女は、ポケットからスマートフォンを取り出し、スルスルと指先で使いこなしていた。 「おい、お前なにしているんだ?」 「ああ……これ? サイトに載せられた情報とチャットルームも確認しようと思って。上位者たちは、ここで会話のやり取りをすることもあるの」 ――ああ。その他のカスじゃない方のルームか。 「霙、ウイルスキラーのアクセスはある?」
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