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この男性が実は矢島さんの恋人でもなんでもなければ事は大きく変わると思われる。
矢島さんは沢山の人に慕われ、愛されていて人に嫌われるどころか好かれるような人である。
周囲の人達の中にも矢島さんに恋心を抱いている人も多かったはずだ。
恋敵が多い中、60代の男性が彼女を振り向かせる事が出来たのだろうか?
そもそも仕事や患者一筋で勤務外でも診察をしていた多忙な彼女に恋愛をしている時間はあったのだろうか?
事件以前にも矢島さんは母親から見合いを勧められているがこれを断っている。
ここで仮説を立ててみる。
男性が矢島さんに対して一方通行の過度な愛情を抱いていたとしたら。
やがて振り向いてくれない矢島さんに対して愛憎の念を増幅していき『ストーカー』と化していたら?
携帯やパソコンのメールではなく絵ハガキが送られたということは矢島さんに対しても男性が手紙を送っていた可能性もある。
ストーカーであれば一日に何通も送る事もある。
となれば、矢島さん宅のポストが壊されていた理由や部屋を物色し手紙などを回収した後、部屋中綺麗に拭き取ったと仮定する前述の内容とも一致する。
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