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打算的な紫と川岸の質問を里沙と順にかわしていく。
俺達は、お互い以外の人には興味が無いのだと言う言葉たちを並べて。
紫は取引先の社長令嬢。
川岸も鈴川不動産のお得意様の社長のやり手の息子だ。
上手く事が進めばそれで良い。
「少し…歩きましょうか」
そう促して公園を散策する。
勿論、俺と里沙、紫と川岸が並んで歩く様に。
「どう?聖さん、上手く行くかな?」
「どうだろうね?」
里沙が背伸びで耳打ちしてくる。
俺も腰を屈めて答える。
「そうだ、良い事思いついた」
「良い事って?」
里沙の手を握ると駆け出した。
「すみませんが、早く2人になりたいので失礼しますね」
後ろで呆気に取られている2人に叫んでその場を去った。
ボンボンで女にうつつを抜かしてるダメな男だと思えば良い。
こんな男と結婚等しても意味が無いと思えば良い。
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