進行

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「聖さん、いつにするの?」 「ん?里沙の両親の都合に合わせるよ」 俺の部屋で打ち合わせ的なものをする。 ウチの両親はすんなり納得してくれて。後は里沙の両親。 「しかし、広い部屋~」 「そう?」 「そうよ。何で自室にバスルームまでついてんの?」 「便利だから?」 里沙はあれからプライベートで気を遣わなくなった。 里沙の性格もあるのか、それは全く嫌ではなくて。寧ろ、これが自然であるかの様な気分だった。 まぁ、俺達の計画的にも良い事なのだけれど。 「そりゃ便利だけど…普通はつけますかねぇ。ウチとは格が違うって言うか…」 先程から呆れ気味に部屋を見回している。 俺はソファーの背凭れに腕を乗せながら、そんな里沙の様子を伺う。 「それより、里沙は年末年始の都合は平気なの?」 「あー…まぁ、平気です」 出窓に置いてある黒猫の置き時計を撫でながら答えてきた。 「そう。じゃ、年末に泊りがけでパーティがあるから頼むね」 「…泊りがけ?」 里沙の顔が此方にくるりと向く。 「そう。郊外の所でやるの」 「何ですかね。聖さんも大変なんですね」
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