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泊りがけでと伝えたけれど、里沙は大して気にも止めなかったのか…
ソファーに座り紅茶を飲む。
泊り…恐らく…いや、当たり前の様に同室にさせられると思うんだけどね。
そこまで考えてるんだかいないんだか…
少しだけ口の端を上げてしまった。
「聖さん…何かキモい」
「里沙は酷いよね」
オブラートに包むって事をしない里沙は裏表が無いのだろう。
お互いに笑みが零れる。
「里沙って…俺の事ヘーキなの?」
遥ちゃんをどうこうしようとしていたのはきっと本人から聞いてる筈。
そんな俺とこうして一緒に居る事は嫌では無いのだろうか。
そう思って聞いたのに…
「あー…まぁ、オンオフの切り替えが楽しいですよ?」
「…は?」
予想もしてなかった言葉に間抜けな返しをしてしまう。
「ほら、ニコニコ仮面が取れた素の聖さんが見れるから。私もオンオフを切り替えるの楽しいから好きだし」
ニコッと事も無げに微笑んでくる里沙。
「ニコニコ仮面って…」
「本当の事だもの」
…そりゃそうだけど。
仕事上、人当たりが良くなければ上手くいかない事もあるからね。
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