第一章「幼なじみと自分の行方」

4/5
前へ
/33ページ
次へ
早いことに入学式から1日がたった。 入学式の翌日とあって特に主だった事も無く各教科の説明やらなんやらといった感じの上、現国に関しては担当のハゲが武勇伝を語っていた。 まあ、要するに暇で仕方が無かった。 放課後はゲー研部の先輩方に呼ばれていて暇そうでは無い。 集合場所の部活棟1Fに行くと昨日部長と呼ばれていた先輩は居た。 「すいません。またせましたか?」 「いや、そうでもないわよ」 「そうですか」 「で、入部届は書いたかしら」 「はい、一応記入項目は全て」 「OK、それでは部室へ向かいましょう」 勿論昨日は迷って入ったので覚えていない道を通る。 部室の看板に表示があった。 (部室は2F3号部室と覚えておこう) 先輩がドアを開く。 「改めて。ようこそ、ゲー研部へ私は部長の秋 優奈(あきゆな)よ。よろしくね」 他のメンバーも寄ってきて自己紹介を始める。 「私は副部長で3年の三崎名寄(みさきなよ)だ。よろしく」 昨日、僕を見つけた人だ。 「えっと…あ…私は2年の麻木真綾(あさきまあ)です…」 長い髪に金髪のコミュ障らしき先輩。 最後に身長は175cmはあろうかという長身の女子生徒。 「私は1年の隣家哀歌(りんけあいか)だよ」 「え?同級生?」 「よく言われるのよ。この身長でね」 そういいながら可愛げに手を頭の上へと持っていく。 「そっか。では僕も昨日言いましたが、白山貴人と言います」 「白山くん。早速なんだけどゲームの腕が見たいわ。このカーレースゲームで私と勝負しなさい」 「それでいいんですか?僕、それなりに得意ですよ?」 「構わないわ」 そして、、、 負けた大差で負けた。ほぼ半周ぐらいの差だ。 「勝てない勝てない。君じゃ勝てないよ。実優奈は県大会4位だから」 「え?」 「だから、県大会4位」 「マジですか?」 「マジです」 「これより凄い人もいるのよ。前回大会の優勝者は全国ベスト8だし。名前は奇遇ね君と同じだわ。白山…聡美さん?だったかしら」 もろ妹の名前だった。 「え?中2の茶髪で短髪の釣り目の身長150cmぐらいの?」 「え?そうよ?なんで知ってるの?」 「もろ妹です」 「「「「え!!!!!!」」」」 4人は驚いていた。 「どう考えても妹です」 「確証は?」 「今の所無いです。今日家で確かめてきます」 「よろしくお願いするわ」
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加