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告白っぽいことを言われたこともあったけど、断った。
だって優しいだけのタケルくんはニナは嫌い。
みんなに見せてるタケルくんなんてほしくないもん。
カーステレオを聞き流しながら、ニナの為に選んでくれたであろう音楽も嬉しくない。
本当のタケルくんに会いたい。
タバコだって出会った時以来、吸ってるの見たことない。
「はぁ」
ため息が勝手に出る。
つまんない。
何の為にタケルくんにワガママ言って2人きりのドライブなのかわかんなくなった。
「疲れたのかな?止めようか?」
「いいよ、大丈夫」
その子供に対するしゃべりかたみたいなのも気に入らない。
視界が狭くなる。
気分がそのまま声になる。
ツマンナイ。
マジ、やってらんない。
タケルくんの全てが気ニイラナイ。
ニナが不機嫌なことに動揺したのか、タケルくんは目に入った駐車場に車を止めた。
「どうして、止めるの?」
「ニナが疲れてるっぽいからさ、ちょっと休憩。僕もちょうど休みたかったし」
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