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「ニナは17だろ。まだ早いよ」
「いいじゃん、みんな吸ってるよ?」
「ダメ。だから体に良くないって」
「ケチ」
べつにどうしてもタバコが吸いたいわけじゃないからいいケド。
なんか気に入らない。
「タケルくんだって吸ってるくせに」
ボソッとこぼした。
タケルくんはタバコを止めていない。
タケルくんとその友達が話してるのをこっそり聞いてしまった。
ニナと2歳しか違わないくせにお兄ちゃんぶってさ。
気に入らない。
「僕は吸ってないよ?」
「嘘つき」
困った顔をしてるタケルくんにそっぽ向いてつぶやく。
手が寂しくてケータイを取り出す。
「僕はニナの前では嘘なんか吐いてないよ?」
「……っ」
タケルくんの言葉にカッとしてしまった。
睨むとタケルくんはべつに怯んでないみたいで、ニナの頭を撫でてくる。
「嘘つきっ、タケルくんのバカっ」
なんで、ニナの気持ちをわかってくれないの?
こんなに好きなのに伝わってくれないの?
なんでニナの前で優しいお兄ちゃんを演じるの?
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