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「メールの送信者が越中さんだってディスプレイに出たとき、本当は我慢しなくちゃいけないってわかってたのに。
だめだった。
彼氏と別れたって聞いてからずっと気になっていたから。
越中さんはあまり女子社員と仲よくしないのに雫ちゃんは違ったから。
心のどこかでもしかしたらって思っていたから……。
それで、メールを開いてしまったの。
内容は――」
京子さんは言葉を切って越中先輩を見た。
でも越中先輩は反応がなくて。
きゅっと唇を引き締めてから京子さんは続けた。
「“大切な話があるから、今から二人で会えないかな?”って――内容だったの」
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