第31話

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「ああ、霰なんてよだれ垂らして眠ってらぁ……だらしないなぁ――あっ、ちょっと待って電話だ」 携帯が振動していた。気になった俺は、一旦部屋から外へ出て、ズボンのポケットから携帯を取り出した。液晶画面には実家と表示されている。 ――手術の結果が気になったのかな? 「はい、もしもし。秋雄の手術は無事に終わったよ?」 「信介、大変なの! 泥棒に入られてしまって、家が荒らされているの……これから警察の人が来るんだけど、お母さん不安で不安で……お願い、一旦戻って来れないかしら?」 ――えっ、泥棒! まさか、やつの仕業か? 「すぐに向かう! ここからだと30分で着くと思う……気をシッカリ持って……」 ――プツ。 まだ話している最中なのに電話が途切れた……なんだか嫌な予感がする。
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