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「本当のところもなにも、俺はノンケだし」
と、普通に否定すると、
「では何故さっきまさちゃんの赤面にむっつり来てたわけなの?」
「むっつり違うわ!」
「違うくない!クラスの男子がエロい話すると必ず微妙だけ頬の色が変わるのだから!」
は…そんなの…………
「マジで?!」
「無自覚かー。無自覚攻めとなるのかー。」
「その無自覚ってのと攻めってなんだよ。ゲームのキャラの設定か?」
コイツは俺をゲームのキャラにでも例えているのだろうか?
攻めなら分かるが、無自覚ってなんだ?
「お前の脳はゲームに繋がるように出来ているのか?」
何故か真顔で言われた。
脳がゲームに繋がってるとか…
「ねぇよ」
笑いながらバカにするように返事してやった。
「へぇ…おま私にそんな態度とっていいと思ってんだぁ」
「どういうこ…」
「あ、まさちゃん来ちゃったで教室戻るねー♪」
「て、おい!!」
どういうことだ、と言おうとしたら、桃夏が俺の言葉にかぶせてきた。
そして俺の質問を遮って風のように去っていってしまった。
アイツ…人の話くらい聞けよ。
「泰翔、遅くなってごめん。トイレ言ってた」
「おう」
声のした俺の後ろには少しぶか目の赤白帽を被った政哉がいた。
「さっき誰かと話してた?」
「ぇ…いや、別に?」
「そっか、ならいーや。早く行こ?」
「そーだな……」
俺達は昇降口へと早歩きで向かった────………
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