第1話 異国の地へ

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飛行機のチケットはすでに会社に手配されていて、辞令と一緒に手渡された。 パスポートは大学の卒業旅行時に取得していたので問題ない。 海外出張の経験もない輩にいきなり異動を命じるのだから何かしら意図があってのことだろう。 上司からは「食べ物にはくれぐれも気を付けること」同僚からは「病気に気をつけろ」といわれた。 思案するうちに日が過ぎていった。 独身寮に住んでいるため荷物は少ない。 フライトの予定日迄に充分片付く。 次の休日に挨拶しに実家に帰り余分な荷物を預ける。 12月25日のフライト。 残念ながら悲しむ彼女はいない。 気がつけば中国行きの飛行機から降りていた。
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