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「なあ、シルレアどうする?」
少し悩んでいる顔を見せるアンディにラクノスは肩をすくめてみせた。
「昔からあんな感じだったじゃん?気にすんなって。」
アンディに笑顔を見せるラクノスだったが少しは気にしていた。
(あとでパフェでもおごるか…)
そんなことを考えながら歩いていると寮に着いた。
「じゃあ着替えてくるから10時に玄関前な?」
アンディの言葉を聞いてラクノスは時計を見た。時刻は9時30分。ちょうどいい時間だった。
「分かった、じゃあ玄関前な。」
そう言いながら二人は各部屋へと入った。
「さてと…」
自分の装備品を探しながらラクノスはシルレアのことを考えていた。今までシルレアは感情を出す方ではあったが今日のようなことは一度もなかった。相当怒っているだろうと深く反省をしながらラクノスは装備品を纏った。
サーバントには様々な種類がある。
・魔法を使う、魔導師
・精霊の加護を受けて闘う、ガーディアン
・己の身体能力だけで闘う、戦闘士
・霊の力を使う、シャーマン
・魔法を人形に供給し人形を操る、人形遣師
・魔法を武器に供給し武器を操る、傀儡使師
・霊または妖と憑依して闘う、ラフリーフ
現在この7つの役がサーバントの種類である。
ラクノスは魔導師志望であり、アンディはガーディアン、シルレアは人形遣師の志望である。
「こんなものかな?」
ラクノスは自分の装備品を確かめていた。
魔導師専用のロングステッキに、足元にまで届く長さのハルフマントを装備していた。
「まあいいだろ、こんなもので。」
ラクノスは笑いながら自分の姿を確認し、玄関へと向かった。
「よう、遅かったな。」
玄関に着くとアンディはすでに準備をしていた。
大剣と盾、甲冑をつけているその格好はいつみてもゴツいものだとラクノスは思った。
時計を見ると10時ちょうどだった。
「時間ぴったりだな。」
「ああ、じゃあ行くか?」
「だな。シルレアが待ってるしな。」
ダンジョンの入り口で待ってると言ったシルレアのことを考えると急ぐがなくてはいけないとラクノスは思った。
「ここからダンジョンまでは…結構遠いな。」
アンディが言うとおり、ラクノスたちがいる寮からダンジョンまではおよそ10キロ離れていた。歩いて行くと2時間はかかるだろう。
「シルレアに連絡をするか。」
ラクノスはポケットから携帯を取り出しシルレアの番号に電話をかけた。
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