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すると、中古車屋の店員がやってきた。
店員「このクルマは、8万キロ走行だけど、消耗品は全て交換してあります。
古いクルマだけど、ボディもキレイで、オススメですよ。」
父「そうですか。
でも、息子は初心者なので、確かこのクルマはFRでしたよね?」
店員「いいえ。
MRですよ。
そうですか。
初心者だと、冬は少し心配ですね。」
父「ですよね。
でも、息子はどうしてもこれが良いみたいで…。」
ぶっちゃけ、俺はクルマの事はあまりわからない。
でも、このクルマのスタイルと、なんとなく良いなと思う所があって、乗るならこのクルマがいい。
そう思う。
店員「とりあえず、運転席に乗るだけでも、いかがですか?
実は、このクルマはドアが特殊で…。」
そう言って、店員が実際に開けてみせると、ドアは横ではなく、上に開いた。
これには、親父も驚いたみたいで、おーと声をあげている。
そして、俺は実際に乗ってみた。
少し窮屈だが、何故か心地いい。
そんな気がした。
健介「親父。
俺、これがいいな。」
父「お前は、言い出すときかない様な所があるからな。
しょうがない。
これにするか。」
こうして、親父に頭金を払ってもらい、2年ローンで、このクルマを購入した。
俺とAZ-1の初めての出会いは、こんな感じだった。
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