第1話 出会い

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すると、中古車屋の店員がやってきた。 店員「このクルマは、8万キロ走行だけど、消耗品は全て交換してあります。 古いクルマだけど、ボディもキレイで、オススメですよ。」 父「そうですか。 でも、息子は初心者なので、確かこのクルマはFRでしたよね?」 店員「いいえ。 MRですよ。 そうですか。 初心者だと、冬は少し心配ですね。」 父「ですよね。 でも、息子はどうしてもこれが良いみたいで…。」 ぶっちゃけ、俺はクルマの事はあまりわからない。 でも、このクルマのスタイルと、なんとなく良いなと思う所があって、乗るならこのクルマがいい。 そう思う。 店員「とりあえず、運転席に乗るだけでも、いかがですか? 実は、このクルマはドアが特殊で…。」 そう言って、店員が実際に開けてみせると、ドアは横ではなく、上に開いた。 これには、親父も驚いたみたいで、おーと声をあげている。 そして、俺は実際に乗ってみた。 少し窮屈だが、何故か心地いい。 そんな気がした。 健介「親父。 俺、これがいいな。」 父「お前は、言い出すときかない様な所があるからな。 しょうがない。 これにするか。」 こうして、親父に頭金を払ってもらい、2年ローンで、このクルマを購入した。 俺とAZ-1の初めての出会いは、こんな感じだった。
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