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誰も見てないと思っていたふーこは、その声にいつも以上に驚いた。
声のする方へ向き直ると同時に、身体のバランスを崩した。
少しでも若く見せようと、無理してはいた短めのスカートが舞い上がる。
そのまま後ろに
スッテンコロリ
こ け た!
ふーこに声をかけたのは
公園のベンチで歌を作っていたマルちゃん。
「あちゃあ…」
見事な転びっぷりに、思わず吹き出しそうになるのを必死にこらえながら、ふーこに近づいた。
「大丈夫ですか?」
ふーこは焦ってすぐに立ち上がれない!
マルちゃん、ふーこの手を取って身体を起こした。
もう、恥ずかしくて…ふーこはパニック状態!
「す、すみません。」
「こちらこそ…驚かせちゃつたね」
そして…
言いづらそうに、マルちゃんが
「あの~スカートが…」
転んだ時めくれあがったスカートが後ろが持ち上がったままだった。
パンツ丸見え!
ふーこは慌ててスカートを直した。
最悪!
知らない男にパンツみられた!
もーう…恥ずかしくて…ここから早く逃げ出したかった。
「あ!…あなたは…」
マルちゃんがふーこにまた話しかけた時、ふーこは始めてその男の顔を見た。
…………
……ウソ!
……マ、マルちゃん!
大好きなマルちゃんが、目の前にいる!
……こ、これはきっと夢よ、私変な事ばかり考えていたから
そのままふーこは気を失った。
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