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ブラックブラックの楽屋。
コンサートを無事終えて、メンバーが一息ついていた。
マネージャーの佐多が、みんなの労をねぎらって、次のスケジュールを言って楽屋をそそくさと後にした。
「もう、佐多さんが帰ったから、今日はもう何も無いよね」
ホッとしたようにトモが言った。
「でも、佐多さんあんなに急いで、どこに行かはるんだろ…」
「ジュン!女の所に決まってるだろうが。どうせまた若い新人歌手でも引っ掛けたんだろ!
まだ、ぼやき聞かされるよりいいじゃん」
オニクが、ジュンの頭を押さえぐるぐる回しながら言った。
「むかちゅく」
ケンのいつもの決まりセリフも飛び出した。
「今日も来てたな!」
オニクがマルちゃんの肩をたたき、耳元で囁いた。
「兄貴! 兄貴もわかったんすか?」
マルちゃんは、オニクの事を兄貴と呼んでいた。
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