ふーこのロマンス-2-2

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その次の日の夜、ふーこの部屋に意外な人が訪れた。 「こんばんは、ふーこ? 久しぶり、流衣だけと… お母さんにお線香上げに来たんだけど…」 「…流衣!」 ふーこは恐る恐る、ドアを開けた。 その時、ドアの上から包丁が落ちてきた。 包丁は、ギリギリの所でふーこの顔の目の前をかすめ、下に転げ落ちた。 ふーこはビックリして、玄関に尻餅をついた。 「危ないな!誰がこんな悪質なイタズラ…」 流衣は、ドアの上に、テープの後と、ドアについた紐を見つけた。 「ふーこ!大丈夫か?」 ふーこは、怖くて言葉が出てこない。 「大丈夫か?」 心配そうに、流衣はふーこに近づいた。 「とにかく、落ち着け。警察呼んでやる。」 しばらくして、警察官が三人やってきた。 写真を取ったり、事情を聴かれ、二時間位で帰って行った。 その間、ずっと流衣がふーこの代わりに対処してくれた。 「今晩、ふーこひとりにさせられないな。 俺、心配で帰れないよ! ちょっと待ってて。」 流衣が誰かに電話をしていた。 「沙都に、来てくれるように頼んだから…」 …ホントは、俺がそばに居てやりたいけど… そう思ったが、この後、大事な仕事が残っていたし、ふーこは俺と一緒には居たくないことは悲しいが、流衣にはわかっていた。 かと言って、あんな危ない目に合ったふーこをひとり残しては帰れなかったのだ。
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