シリーズ沙弥香と千鶴子~家なき母子

2/72
前へ
/400ページ
次へ
シーンは、山口県岩国市飯田町にある工場地帯にて… 時は、夜もふけた頃でありましたので…確か、深夜11時過ぎだったと思います。 毎晩決まってこの時間帯に、千鶴子はふらりと出かけていましたので、アタシ・沙弥香はすごく心配になっていました。 昔のアメリカの有名なホラー映画のワンシーンではありませんが、千鶴子は、息をひそめて遠くに見える工場の跡地を見つめていました。 (ガサガサガサ…) この時、枯れ草を踏む足音がヒタヒタと聞こえてきました。 後ろから、忍び寄る魔の手が千鶴子の肩をポンポンと叩きました。 「ギャー!!」 千鶴子は、思わず悲鳴をあげました。 千鶴子が振り返ると… そこには、アタシ・沙弥香がいたのでありました。
/400ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加