プロローグ‐静かなる時間

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ゆっくりとマティアは窓に歩みより、そっとカーテンを開けた。 「セフィーがなかなか起きないものだからシルティアが心配しているわ」 セフィーダもベッドを離れ、マティアの隣に並び外を見た。 窓から見える広々とした花畑の中… シルティアが元気のない様子で眠ってる。 マティアの力で昔の姿を取り戻した花達は見るたびに昔の幸せを思いだし、セフィーダの胸はチクチクと痛む。 一瞬、苦い顔をしたがすぐに笑顔でセフィーダはマティアを見て言った。 「外に…行こうか?」 今さらのように少しの照れ臭さを 感じながらマティアに笑みを向けるセフィーダ。 そんなセフィーダがマティアは大好きだ。 「…はい!」
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