第十四話

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刑部軽蔑はノートバトルに熱中していた。 テレビゲームに熱中している子供が母親を拒むが如く、彼は言成を退けた。 「うん、ごめんね。また来るね…。」 退室する言成を可哀想に思って、 いや、思った訳では無いが まだ十分な手掛かりを得ていなかったので、まだ引き止めておきたかったのだ。 「おい、言成。」 「あれ、何かな?」 廊下に出る言成を引き止める。 俺を見上げ小首を傾げる短身の男子。 「何かなじゃねぇ。 その入部希望者について何か聞いてねぇか?」 「??女子生徒らしいけど…でも多分今日中には分かると思うよ。」 「そうか…。」 まぁ、その噂が本当なら生徒会か推理小説同好会のどちらかに顔を出す筈だからな。 「それにしても冷たいよな、刑部の奴。」 あいつと言成とは浅からぬ仲だったりするのだ。 (詳しくは前作参照) 「ううん、僕嬉しかったよ。 戦いに巻き込まれ無い様に守ってくれたんだ!」 「巻き込まれても死なねぇよ。」
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