第三十話

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俺は振り返る。 声はすれども姿は見えず…。 「こっちだ、戯けが。」 「うわっ!」 何と黒川さんは俺の足元に居た。 「ブレーキを踏み込んだのを最後に脚が折れたのでな、歩け無いので這って来た!」 浜辺にねっ転がる黒川さんだった。 「はっ、あなたが最強の探偵!? 何でボロボロなのよ??」 依子が訝しむ。 「いやぁ、ちょっとした予定調和だ! エピローグから書いてしまった無理が祟ったのだ、これはその帳尻合わせと言うやつだな。」 「意味が全く解んないんですけど。」 訝る依子。 「ふは、安心しろ最強だが今の私は一回刺されただけで死ぬぞ!?」 「えっ??そうなんだ、ラッキー♪」 「敵に弱点教えないで下さいよ!」 黒川さんは何故、瀕死の状態にも関わらず飛び出して来たのだろうか?? 「ふはは、ロリロリ子。ママゴトとは言え貴様は三須くんの妻な訳だ。 つまり、貴様を倒せば私が正妻に成ると言う寸法な訳だな!!」 「くっ!!」 依子が一瞬怯んだ。 「いや、名前変わってますし。 何でもバトルに持って行かないで下さいよ。」
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