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「宇宙からのいらぬ神秘だな」
「そう、ですね。検体の方は何かわかりましたか?」
「わかった…と言うのかな、あれは」
彼は言葉を濁した。あまり好ましくない事実が判明したのだろうか。
「あれは?」
「DNAの配列、人体構造は我々と全くもって変わりない。検体の状態はまるで昨日放り出されたかのような状態だったよ」
そんな綺麗な状態で最期を迎えられるのなら、宇宙で生き、宇宙で果てるというのは、本懐なのかもしれない。
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