45人が本棚に入れています
本棚に追加
懐かしい顔を見て感極まり抱き付こうとしたが、華麗に避けられ地面にダイブした……うっ、この感覚も久しぶり…
正夢は慌てて駆け寄ってくる。
「優さん!!大丈夫!?」
「うぅ…顔が痛い」
正夢は何を思ったのか初音ちゃんをキッと睨んで詰め寄る。
正夢は海外に長くいたせいで日本の挨拶(俺限定)を分かってないようだ。
詰め寄られた初音ちゃんは驚いていたが、微かに瞳の奥がキラッとした。
……初音ちゃん、またあの趣味してんのか…
「おい!いきなり優さんに何すんだよ!…女だからって容赦しねーぞ」
「あ、やっぱ優くんだったんだ……で、君は誰!?優くんの何なの!?!?」
俺に接する態度とは違くて睨んでいた正夢にめげずに詰め寄る初音ちゃんに圧され気味だった。
とうとう正夢は助けを求めるように俺を見るから俺は二人の間に入った。
「初音ちゃん久しぶり!なんかちょっと大人っぽくなったね!」
「優くんは相変わらずのぶ……平凡くんだね」
「………ねぇ今不細工って言おうとした?ねぇねぇ」
「それより優くん!またイケメン引っ掻けてきたの!?優くんには兄様がいるのに!!」
「……ちょっとは日本語で会話しようよ」
相変わらず俺の言葉はスルーする初音ちゃんに疲れたような気がして苦笑いする。
俺、一応事前に手紙出したんだけどなー…初音ちゃん見てないのかな?初音ちゃんならあり得る…
「初音ちゃん、手紙見てた?」
「ん?見たよ?今朝見たからまさか今日帰ってくるとは思わなかったよ」
確かに手紙では近いうちに帰ると書いた………さすがに近すぎるよな…時差があるし、手紙は難しいな。
そこで初音ちゃんがニヤニヤしてるのに気付いた。
最初のコメントを投稿しよう!