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「会長は?」 お代わりを受け取って、出汁巻き卵 をつまむ。 おだしの利いた卵は、柔らかで、思わず顔がほころぶ。 ほんとうに、どうしてこんな素敵娘がこんなゴミ溜……頭をよぎりかけた 言葉を、お茶と共に飲み下 す。 センちゃんは僕の質問にしばらく考 えると。 「ショコラ、ショコラと言ってニヤニヤしながら帰ってきて、今は、お部屋で目を瞑ってオリマス」
逡巡し、結局理解できず「そう」と 僕は返す、仙谷楼にはいかなかったのだろうか?
それにしも、それは、一体どんな状態 なのだろう。 僕の内心の疑問を感じ取ったのだろ う「ショコラが山盛りだと、おっ しゃっていましたよ」と、さらに、 状況を分からなくする言葉をセンちゃんは付け加える。
彼女に対して、分かりやすさ とか、詳細だとかを聞くのはそもそもの間違いだと、僕はこの 一月でつくづく思い知らされた。
彼女は障子のメアリーを恐れ三ガーリーに憧れるような人であり、僕らとは基本的に感覚が違うのだ。
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