8人が本棚に入れています
本棚に追加
夕食の席に集まったのは、結局のところ、四人だけだった。
あたしと三神。そして、芦原と石山。
結城って少年は、予想通り部屋に閉じ籠っているが、妙なことにカトリーヌまで出て来ない。
さっき、芦原とケンカ腰だったせいもあるのかな?顔を合わせるのが、気まずいのか。
「カトリーヌさん、食事だけが楽しみって言ってたのに。」
すっかりあたしに懐いてしまった石山が言う。
いや、懐くと言うより、もうちょっと怖いニュアンスだなあ。
…浴室であんなものを見ちゃったからね。まあ、大丈夫さ。誰にも言ったりしない。
ちょっと変わった趣味ってやつなのかな?
「鳥澤、あんた何を百面相してるのよ?」
向かいの席に座った三神は機嫌が悪い。
いつも機嫌が悪そうな顔をしてるけど、今は本当だ。
「いや、この何とかのテリーヌっての、うまいなあと思って。」
「そお?良かったら、私のも食べなさい。」
…このベジタリアンが。
最初のコメントを投稿しよう!