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カトリーヌの遺体の傍らには、紫色のカードと、変わった形のリモコンが置かれていた。
今になって、どうして?
"奴等"の意図がいまいち、よく分からない。
「…終わった?」
あたしが振り向くと、石山は満足そうに微笑んでいる。
「あんた、本当に変わってる。」
あたしは苦笑いするしかない。
「まさか、写真が撮りたくて、殺したんじゃないよね?」
「…多分、普通の被写体に飽きちゃったんですね。非人道的に思われるかも知れないけど、私は純粋に撮ることが好きなだけ…本当にそれだけなんです。」
分かってるよ、とあたしは石山の肩をたたいた。
「あんたを信じてる。…でも、何か隠してる感じもするね。まあ、言いたくないことは言わなくていいさ。…ところで、もう1件、付き合ってくれない?」
あたしは石山と一緒に食堂に戻ると、三神、芦原と合流し、四人でアトリエに向かった。
「…何をする気?」
三神は訝しげにあたしを見る。
あたしはニヤリと笑うと、ポケットから先程拾ったリモコンを取り出した。
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