1.君との日常

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私と拓の家から学校は自転車で10分くらい。 「あー、もうこれアウトだ。 美優、ゆっくり行こうぜ。」 「嘘?! 飛ばしたら間に合う…」 そう思って時計を見たものの… 「55分…?」 「お前がお袋とたらたら喋ってるからだろー。」 「お前が言うな!」 殴ろうとする私をすっと交わして、拓は自転車にまたがる。 「今日は乗せてやる。 遅刻のお詫び。」 「え?」 なんだ、悪いと思ってんじゃん。 「…乗らないなら、置いていくけど。」 「乗る!」 慌てて私も荷台に乗って、拓の服を掴む。 「じゃー、行くか。」 まだ眠たそうな拓の声と、いつもの拓の香水の匂い。 まだ直しきれてない寝癖を眺めながら、私の1日が今日も始まろうとしていた。
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