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...............……
「弟ー弟ー!」
ああ、朝から鳴り響く姉の声。
てことは、今は6時45分だな。
ガチャ!
「弟!起きてるか!?朝ごはんできてるぞ!」
相変わらず元気すぎる姉で苦労する。
「どうした!?顔色が悪いぞ?具合でも悪いのか!?」
ああ。90%あんたのせいだな。
「学校休むか?病院連れてった方がいいか!?」
おいおい、この小説始まってからまだあんたしか話してねーぞ。俺にも何か言わせろよ。
「学校いけるか!?大丈夫か?」
「おはよう姉ちゃん。具合なんか悪くねーし学校も行けるよ。」
「そうか、なら良かったが..、あ、朝ごはんできてるぞ!さぁ一階に降りるぞ。」
...
「今日の朝ごはんは結構ての混んだものだぞ♪」
俺はダイニングにあるテーブルの上を覗く。......焼けた食パンが二枚とその隣には別皿でベーコンとスクランブルエッグが置いてある。
はたしてこれが【ての混んだもの】と言えるのだろうか。
「これ、食パンだよな?」
一応聞いてみた。すると姉ちゃんは即答しやがった。
「そうですとも!これが、お姉ちゃん特製食パンとベーコンスクランブルエッグだ!」
いや、そんなドヤ顔されても反応に困る。まぁ食べますけど。
おっと、遅くなったが自己紹介だ。俺は逢坂怜。清流学園高等部2年C組。クラス内ではあまり目立つ機会のないキャラだ。だからと言って自分から目立とうなんて滅相もない。むしろ目立たないキャラなんて大歓迎だ。
そして双子の姉、逢坂凛。とても元気過ぎるやつだ。凛姉ちゃんも同じく清流学園高等部2年C組だ。姉ちゃんは俺と違ってやたら目立つタイプだ。ほら、文化祭になると実行委員とかやり出す女子いるだろ?あんな感じ。でも、俺の姉ちゃんは君たち読者が知ってるようなルックスがガタガタのくせに調子乗ってる女子とは違う。簡単に言うとだな、ほら...なんかこう....かわいいんだ、俺の姉ちゃんは。顔も仕草も何もかもが.........、
って、話を戻そう。
とりあえず、両親は海外で仕事三昧なわけで、俺は姉ちゃんと二人暮らしをしている。
これから話すのはこの話より2年くらい前のことになるかな。俺と姉ちゃんの話だ。恐らくだが、あんなことがなかったら今頃二人暮らしとかそんなハッピーエンドにはなってなかったはずだ。
いわゆる、人生の分かれ道ってとこかな。
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