第2話

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「…………ですか。 色々……あります……よね」 何から話せばいいのかわからず、 そう言うと広田が笑った。 「安野やけにしおらしいじゃん。 いつもの調子で喋ったら?」 「……ってバカ、そんなこと出来る訳ねーだろ!?」 言ってからハッとして凌駕を見る。 こちらは日向とは真逆で上品に、 ただ静かにクスッと。 「……いいんだよ、ヒーちゃん。 僕は君を、よーく知ってるから」 意味深なその言葉……。 そう、それだ。 そこをちゃんと解明しなきゃ。 「……あ……の、ですね、 私全く……事情が……」 「……うん、ごめん。 それを説明しなくちゃね。 ヒーちゃんの記憶に、僕がいないなら」 虹橋 凌駕はそう言って、 「……もし足りない部分があるなら、そこは日向がフォローよろしく」 と、広田に言った。 また……鼓動がトットトなる。 この人と話すのは、 私が開けたくない扉の鍵を開けてしまう…… ふとそんな予感がして。
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