第1話

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とりあえずだ。 「要はお前は俺の小説のキャラクターってやつだろ。だってよ、本田風は俺の小説のなかに出てくるキャラクターだし、だが、今、話しているお前と今のお前のキャラが違うのは気のせいか? あと、佳作殿はやめてくれ。佳作でかまわない。」 少し黙ったあとに風は喋り始めた。 「じゃ、遠慮なく。 佳作の書いた小説の世界というのに私たちは居ます。私たちは演じているのですよ。その世界の役を。名前は確かに偽名では有りませんが、性格は小説の内容によって違います。要は俳優のように役によって感じを変えるのと似ています。」
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