第1話

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振り向いたその彼は カッコいいとは言えないまでも 可愛らしい顔立ちをしていた 例えるなら その髪に馴染む ポメラニアンみたいな 犬系の顔 そんな彼が にっこりと微笑む 私はドキっとした 「おはようございます よく眠れました?」 昨晩夢心地に聞いた その優しい声色 「あっ…はい! あの………すみません……… ご迷惑をおかけしたみたいで」 私は頭を下げた 「いえいえ なんだか放置しておけなくて 勝手に上がり込んじゃったのは 僕の方なので… 独り暮らしの女性の部屋なのに すみません でも 何もしていないですから 安心してください あっ……… 何もしていないことも ないかな?」
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