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そう言って
彼は繋いでいる手を少し
上にあげた
「なんだか
あなたがあまりにも小さく見えて…
心配で繋いじゃいました」
彼は優しく微笑むと
スッと手を話す
話された手から
温もりが離れ
私はどこか
寂しさを覚える
「じゃあ
僕は帰ります」
彼は立ち上がった
「あっ!
タクシー呼びます!」
そう提案した私に
彼は腕時計を見ながら言う
「いえ
大丈夫ですよ
まだ6時みたいですし
ここから
ジョギングしながら帰っても
出社時間には間に合いますから」
そう言って部屋を出ていく彼を
思わず私は
掴んで引き留めていた
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