花は萎れて

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お昼はいつものように屋上で。 「奈々美、なんかあった?」 「えっ?」 驚いて顔をあげると加代の心配そうな顔が目の前に迫っていた。 「な、んで?」 詰まりながらそう言うと加代は小さくため息をついてあたしの頭を小突いた。 「ぼーっとしてるから。その目は『恋する乙女』の表情ね」 そう言って加代はからかうように笑ったけど、あたしはうまく笑えなくてチューっといちごミルクを飲みこんだ。 「否定しないんだ」 楽しそうにあたしの肩をつつく彼女にあたしはなんとか笑顔を作る。 否定なんて出来るはずが無い。 だけど、 「もう終わった。彼女がいる人だもん」 .
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