花は萎れて

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月曜日は遅番。 だからあたしはいつもの笑顔でここに座ることができる。 社員はもうほとんど出社した後で、あたしが緒で迎えするのはほとんどお客様だから。 「ねぇ、あの後どうなったの?」 琴ちゃんの目は興味津々。 聞きたいことなんて分かてるけど・・・・・・。 「何が?」 そう返すと、琴ちゃんはにんまり笑ってあたしの腕を肘で小突いた。 「またぁ、コンパの後!榊さんと一緒だったんでしょ?」 その名前を聞くだけであたしの笑顔が崩れてそうになる。 「・・・・・・違うよ。本当に用事があって」 「えっ?そうなの?」 意外そうに驚く琴ちゃんになんとかいつもの笑顔をみせて「うん」と頷くと、「なーんだ、つまんない」と言ってそれ以上は聞いてこなかった。 .
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