1440人が本棚に入れています
本棚に追加
今日は早番で・・・・・・。
あたしは一人駅に向かった。
いつもならこのまま帰るのは勿体なくて、
買いものとか、ジムとかに行くのだけど、そんな気にはなれなくて。
ただ、自分の家を目指した。
帰ってもまだ夕方。
窓から入るオレンジ色の光が嫌に眩しくて力任せにカーテンを閉める。
そのままベッドに倒れこんで・・・・・・。
目に入ったのは可愛くリボンに結ばれた長細い箱。
手を伸ばしてギュッと握って、
壁に投げつけようとして――、
やめた。
コトッと小さく音を立てて床に転がる箱。
このプレセントに罪は無い。
勿論、拓海が悪いわけでもない。
わかってるから何も言えなくて、
泣くことも出来なくて・・・・・・。
ただ、クッションに顔を埋めて、
「馬鹿」
と小さくつぶやいた。
最初のコメントを投稿しよう!